スマホに対して急速充電するための規格として、QualcommがQuick Chargeというものを用意した。
現段階では、Quick Charge 2.0という規格になっている。
「Qualcomm Quick Charge紹介ページ」
この規格はQualcommの出しているSoC Snapdragonの持っている機能の1つ、的な位置づけになっている。
このため、他社SoCで採用しているものはない。
MediaTekでは対抗して急速充電規格を策定した。
それが「Pump Express plus」である。
どちらもやってることは同じ。
通常であれば、「5Vで2A以下」というのがUSB充電のお約束であるところ
急速充電するためにそれ以上を供給できるようにするというもの。
でも互換性はない。
Quick ChargeもPump Express Plusも「5V」ではなく「5.0~12V」の範囲で供給電圧を上げてしまうというものになる。
供給電圧として何Vを出すか、というあたりを調整する必要があるため、ACアダプタ側もそれなりにインテリジェントである必要がある。(つまりコストアップ)
どちらの規格もULに登録されており、下記に資料が掲載されている。
「Qualcomm Quick Charge 2.0」
「MediaTek Pump Express / Pump Express Plus Certification Program」
Pump Expressプレゼン資料
ちなみにQuick Charge側はラップトップ向けに20V供給もできる「Quick Charge 2.0 Class B」というものを用意。
Pump Express側は逆に腕時計など小電力機器向けに電圧を下げる「Pump Express」というものを用意。
下記の4種類が存在していることになる。
Quick Charge 2.0 Class A :5/9/12V
Quick Charge 2.0 Class B :5/9/12/20V
Pump Express Plus :5/7/9/12V
Pump Express :3.6~5.0V(0.2V間隔)
まぁ、メインはスマホ向けになるだろうから「Quick Charge 2.0 Class A」と「Pump Express Plus」の戦いになるんでしょうけど、果たして、どれくらい広まっていくことになるのか!?